証券アナリスト 2次試験対策 ~解答の書き方③~

証券アナリスト
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どうも、ぐんじぇです!

2次試験はすべての解答が筆記であるためどの程度のレベルで解答を記載すれば点数が盛られるのか不明なところがあります。アナリスト協会からどのレベルの解答でどの程度の点数をつけているかは公開がありません。そこで過去に筆者が受けたTACの公開模試(2021年開催)の採点を公開すること点数がつくレベル感の参考になればと思います。

尚、著作権の関係上、TAC模試の問題を記載することができません。そのため、問題が気になる方はメルカリ等で販売されている模試を購入して確認してもらえればと思います。

特段の記載がない解答は減点なしで丸を貰えている解答になります。

午前の解答はこちら↓

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午後 第1問 (経済)

問1 穴埋めのため省略

問2 2013年と2020年のマネーストックとマネタリーベースの伸び率が違う理由2つ

①13年は銀行から一般企業の貸し出しが少なくてマネタリベースの伸び率ほどマネーストックが伸びなかったが20年では貸し出しも多かったためマネーストックも大きく伸びた
②解答できず
→13年貨幣乗数が低下、20年貨幣乗数が安定もしくは上昇

問3 (1) フィッシャー方程式

実質金利=名目金利‐予想物価上昇率

(2)予想物価上昇によりどのような経路でGDPに影響を与えるか2つ

両方とも×
①名目金利が一定であれば予想物価上昇率の上昇時には実質金利は低下する。実質金利が低下することで貨幣供給が増えて、GDP増加につながる
②予想物価上昇率が上昇すると失業率が低下する。低下するとGDPギャップは増加してGDPも増加する。

→①予想物価上昇率の上昇⇒実質金利低下⇒設備投資増加⇒総需要増加⇒GDP増
②実質金利低下⇒円の減価⇒輸出増加⇒総需要増加⇒GDP増

問4 金融緩和実施時のIS-LM曲線の変動

金融緩和により貨幣供給量が過多となり、需要が均衡するまで金利がさがる。また、金利低下により総需要は刺激されて、GDPは増加する。

午後 問2(経済)

問1 需要ショックと供給ショックについてAD-AS曲線の変動

需要ショック:総需要が減少することによりAD曲線が左シフトする。その結果、物価、GDPともに減少する
供給ショック:供給ショックにより総供給が減少するためAS曲線7が左シフトし、物価上昇、GDP減少となる

問2 コブ=ダグラス型生産関数を想定して技術進歩率、労働生産性上昇率の算出

技術進捗率:ΔA/A=ΔY/Y‐(1‐α)ΔK/K‐αΔL/L より算出
労働生産性上昇率:Δy/y=ΔY/Y‐ΔL/L より算出

午後 第3問(証券分析)

問1 穴埋めのため省略

問2 キャリー・ロールダウンの計算

(1)ロールダウンが最大の国債と変化幅

ロールダウン最大:イールドカーブの傾きが最大の国債
ロールダウンの利回りの変化幅:(最終利回り‐短期金利)/期間=(0.93-0.4)/3~0.18%

(2)キャリーリターン、ロールダウンリターンと超過リターン

キャリーリターン:(y(t)‐r)×Δt=1.27‐0.4=0.87%
ロールダウンリターン:(y(t)‐y(t‐Δt))×D(t)=(1.27‐0.93)/4×6.44~0.55%
超過リターン:0.87+0.55=1.42%

問3 主成分分析

第1~3主成分の寄与度:第1~3主成分の固有値合計/すべての主成分の合計値=(9.8350+1.3167+0.4122)/12~96.37%
主成分の要因:第1→金利水準、第2→傾き、第3→曲率
超過リターン:0.87+0.55=1.42%

問4 均等額で保有したポートフォリオについて

最終利回り:それぞれの利回りの平均=(0.93+1.27+1.49+2.02)/4=1.43%
最終利回りが0.5%上昇時のポートフォリオ価値(計算間違いにより2点減点):ΔP/P~D×Δy+1/2×BC(Δy)2=-8.3×0.005+1/2×108.88×(0.005)2=0.042861

問5 バーベル戦略

ベンチマークと同じデュレーションにする際の保有割合:
8.3=2.92w+15.25(1‐w)
12.33w=6.95 ⇒ w~56.37%

バーベル型がベンチマークに劣後する曲率の変動は?→低下したとき(相対的な中期金利の低下)

午後 第4問 (証券分析)

問1 先物を用いた価格変動のヘッジについて

(1)ヘッジする際のポジションと取引枚数

ポジション:売り
取引枚数(誤りによりゼロ点):6,000百万円/(30,300円×1,000)=198
→先物の金額を分母に用いていたが分母はm×S×(1+(r‐d)×(T‐t))となり、T- t=0より1,000×30,300となる。(m:取引単位、S:原資産価格、r:リスクフリーレート、d:配当利回り、T:満期までの期間、t:期間)

(2)半年後の総資産額(1点減点)

フルヘッジしていることから価格の変動によってファンドの時価の変動はしない。現物と先物の価格差がコストとなることから先物損益は(30,300‐30,000)×198×103=59.4百万円より総資産は6,000+59.4=6,059百万円
→(1)で取引枚数が誤っていたため、計算結果が異なっており減点

問2 オプションを用いた価格変動のヘッジについて

(1)コールとプットオプションのポジションと取引枚数

コールオプション:200枚の売り
プットオプション:200枚の買い
枚数は時価/原資産価格/取引単位=6,000百万円/30,000/1,000=200

(2)半年後の総資産

オプション価格分、資産額は増加するため、(1,830‐1,510)×200×103=64百万円、半年後の総資産額は6,000+64=6,064百万円
→丸ではあったが本来は金利を考量しなくてはならず(1,830‐1,510)×200×103×(1+0.02×0.5)となる。

(3)コールプットの価格の妥当性

コールオプション:割高
プットオプション:割安
先物損益を用いた場合に対してオプション場合の方が半年後の総資産が高くなっているため、適正価格では等しくなる。

問3 フルヘッジを行わない理由

フルヘッジを行うことで日経平均が上昇時に利益を得ることができず、+αを失うことになるため

問4,5 作図のため省略

問6 ダイナミックヘッジについて

(1)プロテクトプットと同じペイオフになる場合のポジションと取引枚数

ポジション:先物売り
取引枚数:51枚 NP・ΔP=NF・ΔF ⇒ NF=200×(+0.26)/(1+0.02)1/2~51

(2)原資産価格が下落した場合の取引枚数の変化

売りポジションを増加させる。原資産の日経平均が下落することによるオプションの売りのデルタも小さくなるため(絶対値は大きくなる)

(3)ダイナミックヘッジがプロテクトプットと損益が乖離する理由

先物と現物の間にはベーシスリスクが存在するため

午後 問5(証券分析)

問1 TOPIXがベンチマークとして採用される理由

TOPIXは日本での上場株式の全銘柄を時価加重平均で組み入れを行っているため
→丸ではあったが東証一部上場の全銘柄が正しい(注意としては市場が再編されており、TOPIXも変更になる可能性あり)

問2 層化抽出法の説明とメリット

層化抽出法(1点減点):ポートフォリオをベンチマークになるべく類似するように銘柄を抽出する方法。業種、セクター毎にユニバースをセルに分けてそのセルを代表する銘柄を組み入れる。
→一行目が不要であった可能性
対完全法のメリット:流動性が低い、デフォルトリスクが高い、情報の取得が難しい等、ポートフォリオに組み入れることに不適格な銘柄を除くことができる

問3 効用関数を最大にするアクティブ比率

dU/dwA=α-1/(2τ)TE2・(2WA)=0
⇒WA=ατ/TE2
⇒WA=0.02×0.04/0.042=50%

問4 インフォメーションレシオ

超過リターンα=0.56-0.37=0.2072
図表1は月率のためIR=α×12/(TE×√12)~0.44

問5 選択問題のため省略

問6 ファンドの銘柄選択能力について

α1は有意で正である。一方でα2は正であるもの有意ではない。そのため、選択能力が優れているとは言いにくい

問7 コスト

タイミングコスト:3045‐3000=45円
スプレッドコスト:3050‐3045=5円
マーケットインパクト:3070.5‐3045=25.5円
機会コスト:3100‐3000=100円

問8 分割注文を成行、指値注文に変更した際のコスト

成行注文:マーケットインパクトが大きくなる(コストが増加する)、一方で機会コストが減少する。注文が成約する可能性が高くなるが、最良気配値からより乖離してしまう。
指値注文:マーケットインパクトは減少する、一方で機会コストが高くなる。成行注文とは逆に指値のため、マーケットインパクトは抑えられるものの、約定できない可能性がある。

⇩インタビュー受けました

【合格体験記】#4 ぐんじえいたさん(20代後半)理工学部→金融機関勤務〜過去問を12年分徹底的にやり込む!!&TAC通信講座の有効活用法〜

本記事に関わらず、不明点やご質問、TACの解説が理解できない等があれば問い合わせフォームTwitterのDM、質問箱からご連絡いただければご回答させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

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