証券アナリスト 2次試験対策 ~解答の書き方~

証券アナリスト
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どうも、ぐんじぇです!2次試験はすべての解答が筆記であるためどの程度のレベルで解答を記載すれば点数が盛られるのか不明なところがあります。アナリスト協会からどのレベルの解答でどの程度の点数をつけているかは公開がありません。そこで過去に筆者が受けたTACの公開模試(2021年開催)の採点を公開すること点数がつくレベル感の参考になればと思います。

尚、著作権の関係上、TAC模試の問題を記載することができません。そのため、問題が気になる方はメルカリ等で販売されている模試を購入して確認してもらえればと思います。

特段の記載がない解答は減点なしで丸を貰えている解答になります。

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午前 第1問 (職業倫理)

問1 語句の穴埋め問題のため省略

問2 違反する行為を選び、理由を述べる問題
違反の該当条項 :5(1)ロ
理由:公的な資格でないにも関らず、公的な資格と説明を行っているため。

午前 第2問 (職業倫理)

問1 代田さん(A証券 コンサル)の適切な行為、不適切な行為とその該当条項、理由の記載(藤原さんは顧客)

①該当条項 :4(1)
適切な理由:藤原さんに対して様々な質問を行い、財務状況、投資経験、投資目的を聞いた行為は顧客の情報を十分に確認しているため

②該当条項 :3(3)
不適切な理由:米ドル建てハイイールド債について、低格付や為替リスクの説明を行わない行為は重要な事実をすべて正確に表示することに反しているため

③該当条項 :4(2)
不適切な理由:外貨建てハイイールド債を勧めることは投資経験がほとんどない藤原さんに対して適合性に反しているため

問2 代田さん(A証券 コンサル)の適切な行為、不適切な行為とその該当条項、理由の記載

①該当条項 :3(4)
不適切な理由:代田さんの「ちゃんと他の投資対象を見つけて、いい具合に儲けてくれますよ。」は投資成果を保証する表現であり不適切

②該当条項 :6(1)
不適切な理由:勧めている投資信託はフィーが高いという代田さんの利益のためであり、顧客の最善の利益に専念することに反している

午前 第3問 (職業倫理)

問1 赤井さん(B証券 アナリスト)の適切な行為、不適切な行為とその該当条項、理由の記載

①該当条項 :7(2)
不適切な理由:担当企業の株を父親名義での売買かつそれを開示していないことは実質的な保有となるため、7(2)に反する

②該当条項 :9(3)
不適切な理由:馬場社長との関係を重視し、売りより買い推奨を利用してレポートを書くことは公正な判断を下さなければならないことに反する

③該当条項 :8(2)
不適切な理由:今西さんにD社の利益が今期予想から▲20%減少すると伝えたことは未公開の重要な情報を他の者に伝えてはならないことに反する

問2 今西さん(D社担当 アナリスト)の適切な行為、不適切な行為とその該当条項、理由の記載

①該当条項 :3(1)
不適切な理由:赤井さんから聞いたD社の利益減少の話のみで格下のレポートを作成することは綿密な調査・分析に基づく合理的かつ十分な根拠を持つことに反する

②該当条項 :9(1)
不適切な理由:E社に先にレポートの情報を伝えることはすべての顧客を公平に取り扱うことに反する

午前 第4問 (企業分析)

問1(1)理論株価の算出

計算:純利益は700×(1‐0.4)=420億円
純利益を全額配当することから株式価値は420/0.07=6,000億円
以上より理論株価は6,000/10=600円/株
(前提:営業利益700億円、税率40%、自己資本コスト7%、発行済株式数10億株)←こちらは答案への記載はないが前提となる情報

(2)①有利子負債の節税効果の現在価値

計算:1,000×0.02×0.4/0.02=400億円(前提:1,000億円の借入、金利2%)

②借入後の理論株価(自己株取得はせず)

計算:負債のより株式価値は6,000+400=6,400億円となる。
株式数は10億株であることから理論株価は6,400/10=640円/株

(3)自社株買い後の自己資本コスト、WACC、1株当たりの純利益

計算:自己資本コスト=7+1,000/5,400(1-0.4)(7-2)~7.6%
WACC=1,000/6,400(1-0.4)×2+5,400/6,400×7.6=6.6%
自社株買いにて取得する株数は1,000億円/640円/株=1.5625億株であり、自社株買い後の発行済株式数は10-1.5625=8.4375億株ー①
利息1,000×0.02=20億円を考慮すると純利益は(700‐20)×0.6=408億円ー②であり
①,②よりEPS=408/8.4375~48.4円

問2(1)営業利益の算出

計算:営業利益×(1‐0.4)+150‐45=120 ⇒ 営業利益=25億円

(2)NPVの算出

計算:NPV=‐500+120/1.06+140/1.06^2+340/1.06^3~23.3億円

(3)プロジェクトZ、Wどちらを選択するか

解答:プロジェクトWのNPV=21.5億円<プロジェクトZのNPVであるため、プロジェクトZを実施するべき。NPVが大きい方が企業価値の向上につながるため。

午前 第5問 (企業分析)

問1(1)ROE、売上高純利益率、総資本回転率、財務レバレッジの算出

計算:売上高純利益率=39,735/406,004~9.79%
純資本回転率=406,004/627,871~0.65回
財務レバレッジ=627,871/373,379~1.68倍
ROE=39,735/373,379~10.64%

(2)過去のROEとの差異について

解答:売上高純利益率が7.97%→9.79%と1.82%増加しているため、ROEの増加18.78%→10.64%に繋がっている(総資本回転率は横ばい、財務レバレッジは減少)

(3)過去のROEとの差異について

解答:売上高純利益率が7.97%→9.79%と1.82%増加しているため、ROEの増加18.78%→10.64%に繋がっている(総資本回転率は横ばい、財務レバレッジは減少)

(4)現預金の効率性について手元流動性比率を用いて説明(手元流動性比率の算出式は問題文に記載)

解答:手元流動性比率は13年度:3.77月、19年度:5.19月と大幅に増加しており、現預金の効率性は低下している。13年度:110,081/350,322/12、19年度:175,638/406,004/12

問2(1)13年度と19年度の営業利益率の改善

解答:セグメントごとの営業利益率は飲料食品13年度:8.1%→19年度:12.6%と4.5%の増加。一方で医薬品は営業赤字となっている。

(2)国内事業より海外事業の方を評価する理由

解答(1点減点):国内の少子高齢化や人口減少による市場の伸び悩みに加えて、国内事業の営業利益率は19年度 4.1%と低い。一方で海外事業は営業利益率は19年21.5%と高い。

→海外事業の売上の増加に対するコメントがなかったため、減点になったものと考えます。

(3)他企業(B社)との類似点と相違点

解答:国内事業の営業利益率は4%程度と類似している。一方で売上構成比はB社国内79%に対してA社飲料食品51%と相違。さらに海外事業の営業利益率はB社0.3%に対してA社21.5%と大きく異なっている。

問3(1)財務戦略の特徴

解答(1点減点):財務活動では第2期では殆ど行っていなかった自己株式の取得を第3期は行った。一方で投資活動では第3期では固定資産の取得を自己株式取得分程度、減少させている。

→長期借入金の変動の記載がなったため減点となったと考えます。(模範解答には固定資産の記載はなし)

(2)累積株主総還元性向、分子を当期純利益より営業CFの方が優れている理由

計算:第1期 (33,008+20,632)/124,910=42.9%
第3期(36,012+24,231)/186,905=33.2%

解答(1点減点):営業外収益が大きく伸びており、買収等による新たな子会社等の影響が純利益を分子にした場合現れてきてしまう。一方で営業CFならそれらの影響は除かれている。

→減価償却を考慮しない営業CFの方が当期純利益より実質的な還元能力を評価できる

(3)配当性向を引き上げることべきという考えに賛成できるか財務戦略の特徴

解答:自己資本コスト5%<ROE10.6%であることから、配当を行うよりも企業価値を向上させる投資を行う方が株式価値の向上につながる。そのため、X氏の結論には否。

⇩インタビュー受けました

【合格体験記】#4 ぐんじえいたさん(20代後半)理工学部→金融機関勤務〜過去問を12年分徹底的にやり込む!!&TAC通信講座の有効活用法〜

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