どうも、ぐんじぇです!
2次試験はすべての解答が筆記であるためどの程度のレベルで解答を記載すれば点数が盛られるのか不明なところがあります。アナリスト協会からどのレベルの解答でどの程度の点数をつけているかは公開がありません。そこで過去に筆者が受けたTACの公開模試(2021年開催)の採点を公開すること点数がつくレベル感の参考になればと思います。
尚、著作権の関係上、TAC模試の問題を記載することができません。そのため、問題が気になる方はメルカリ等で販売されている模試を購入して確認してもらえればと思います。
特段の記載がない解答は減点なしで丸を貰えている解答になります。
午前の解答はこちら↓
午後 第6問 (証券分析)
問1 ヘッジファンドのバイアス
残存者バイアス:リターンが悪いヘッジファンドはどんどん消えていくため、生き残っているヘッジファンドのリターンのみとなり、リターンを上昇させるバイアス
自己選択バイアス:情報(リターン)の開示はヘッジファンドの任意であるため、上方、下方ともにバイアスがかかる
問2 シャープレシオを用いる問題点
正規分布を前提としている点に問題がある。歪度がゼロ、尖度が3より離れているものが多々ある。
問3 現在のポートフォリオにヘッジファンドを加える当たり、必要な統計量
×のためゼロ点
平均リターンのt値、t値がないため、平均リターンの有意性がわからないため
→資産クラスの相関係数が不足、ヘッジファンドを組み入れることにより分散効果の見当をつけるため
問4 ロングショート戦略のリターン、リスクのメリット
リターン(不正解、ゼロ点):平均値は国内株式よる高く、海外株式より低くなっているものの平均値から乖離も小さく安定的なリターンとなっている
→模範解答 空売りができるため、ネガティブな情報からも利益を上げることができる
リスク(1点減点):株式ロングショート戦略の標準偏差は国内株式、外国株式と比べて小さいため、リスクは低い
→模範解答 ロングのみではβが正であるが、空売りもできることから市場全体の変動にポートフォリオを対してヘッジすることができる
問5 ベンチャーキャピタルとバイアウトの違い
ベンチャーキャピタル(1点減点):創業したばかりの企業に出資をし、その企業が上場した際に株を売却し、売却益を得る方法
→経営支援により企業価値の向上を目指すこと、新たに発行した株式に投資をすることが抜けていたため減点と考える
バイアウト(1点減点):創業からある程度の期間が経っている企業の株を買い、株主となり企業の業績を向上させて、企業価値を高めて、株を売却し、売却益を得る
→既存の株主から買い取るのみ(増資等での資金供給を行わない)ことの記載がないため減点と考える
問6 バイアウトが安定的な企業活動を行っている企業が対象となる理由
×のためゼロ点
現況のままでは大きく企業価値を高めることができない企業に割安で投資を行い、株主になり企業価値を高めて売却するため
→負債調達を行い投資収益率を高めるレバレッジをかける。負債調達の際に安定的な企業の方が調達をしやすため。
問7 バイアウトファンド運用会社の能力に対する疑義
×のためゼロ点
ファンドの中で働いている人の影響が大きいことから収益率以外にもY社の離職率等も調べる必要がある
→ビンテージイヤーがパフォーマンスに大きな影響を与えるため(優良な案件の数は経済状況と関連あり)、ファンドの設立年の影響が大きい可能性がある
午後 第7問(企業分析)
問1 株式と割引債はどのようなオプションとみなすことができるか
株式:コールオプションの買いとみることができる(原資産:企業価値、行使価格:負債額)
割引債:プットオプションの売りとみることができる(原資産:企業価値、行使価格:負債額)
問2 リスク中立確率
1年目:(92.157×0.96+46.0785×0.04)/92.157~0.98)
2年目:(100×0.9+40×0.1)=0.94
問3 B格債権が2年以内にD格になる確率
現在 | 1年後 | 2年後 | |
B | A | D | ① |
B | B | D | ② |
B | D | D | ③ |
①:0.2×0.1=0.02
②:0.6×0.2=0.12
③:0.2×1.0=0.2
①+②+③より0.34
午後 第8問(企業分析)
問1 減損についての問題
(1)日本基準の減損の兆候
解答(1点減点):割引前キャッシュフローが大幅に減少した場合
→減少ではなく継続してマイナス、もしくは継続してマイナスの見込みとなる場合
(2)使用価値の計算
計算間違えによりゼロ点
→12,000/1.08+10,000/1.082+6,000/1.083~24,447
(3)減損額
30,000-25,000=5,000 (簿価:30,000、使用価値24,477<正味売却価額25,000)
(4)IFRSと日本基準の違い
(2点減点)日本基準では減損の必要がなくなる(割引前将来CFが簿価額を超えるため)。一方でIFRSは減損の必要があり、正味売却価額が簿価額を下回っているため
→IFRSの記載が誤り。IFRSは簿価と回収可能額を比較。回収可能額<簿価より差額が減損となる
問2 退職給付の問題
(1)過去勤務費用(600)を処理後の負債と包括利益
負債:12,000+600=12,600
包括利益:3,600‐600=3,000
(2)処理後の負債比率
12,600/17,400~72.4%
(3)リサイクリングについて
(2点減点)600千円を3年で償却することからPLでは200千円費用計上を行う。BSではその他包括利益に計上している▲600千円のうち▲200千円がPLに計上されたことから▲200千円が除かれて、次期は▲400千円となる。
→当期以前にその他包括利益で認識されたものを当期に認識する場合に、その他包括利益への二重計上を避けるため、その他包括利益の各項目を組み替える必要がある
(4)次期のその他の包括利益影響
純利益:▲200千円、その他の包括利益:200千円、包括利益:0千円
午後 第9問(企業分析)
問1 スチュワードシップコードに関する問題
解答できず
問2 運転資本の効率性について
解答:前期=400/(4,000/12)~1.20、当期=380/(4,300/12)~1.06
→記載不足。キャッシュコンバージョンサイクルが改善しているため、資本効率も改善(なぜ計算だけでやめてしまったのかわからないですが、長期の試験のため、明らかに集中力が切れてますね。。。)
問3 クリーンサープラスが成立している際の配当額
3900=3750+300-配当より配当=90億円
問4 大幅増配による株価への影響
(2点減点)k株価は上昇する。増配することで今後も順調に利益を伸ばしていけることを市場にアナウンスできる効果となるため
→アナウンス⇒シグナルの方がよい気が・・・。経営陣が市場の予想を上回る将来の収益予想をしているシグナルとなるため。
問5 アンレバードベータと株主資本コスト
アンレバートベータ:Z社とW社のアンレバートベータβは等しいことから
1.33=β(1+D/E(1-0.4))
⇒β=1.33/(1+0.5×0.6)~1.02
株主資本コスト:1+1.02×5=6.1
問6 企業価値
現預金を足し忘れて×
360/(0.06-0.02)=9,000
⇩インタビュー受けました
【合格体験記】#4 ぐんじえいたさん(20代後半)理工学部→金融機関勤務〜過去問を12年分徹底的にやり込む!!&TAC通信講座の有効活用法〜
本記事に関わらず、不明点やご質問、TACの解説が理解できない等があれば問い合わせフォームやTwitterのDM、質問箱からご連絡いただければご回答させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。
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